ホーム > 分銅とは
世の中には物質の重さを計るための道具として多種多様な“はかり”が存在しております。分銅とは,これらのはかりの指示値の正確性を検査するために必要不可欠な計量器の一つです。
分銅は,法律(計量法)で規制される基準分銅,日本産業規格(JIS)又は国際規格に基づく分銅があります。一般的な分銅の公称値としては,1mg から5,000kgとなっており,用途又は目的に応じて使い分けがされております。分銅の精度等級は最大許容誤差によって,E1級,E2級,F1級,F2級,M1級,M1-2級,M2級,M2-3級,M3級の9区分となっております。分銅に使用する単位については,ミリグラム(mg),グラム(g)及びキログラム(kg)であり,質量の公称値は,1×10n kg, 2×10n kg, 5×10n kgに等しいことが規定されております。それ以外の質量の公称値のものは、“おもり”として分類されております。
分銅の材質は,物理的又は化学的に優れた金属が使用されており,ステンレス鋼,真鍮(黄銅),鋳鉄等が主流となっております。
分銅は,長期間の使用によるキズ,錆、腐食又は摩耗等により重さが変化することもあります。適切な治具(手袋,ピンセット,フォーク等)又は専用治具を使用,空気中の塵,ゴミ等の付着を防止するような対策(特に,高精度の分銅については,適切な温度及び湿度の維持が可能な保管庫が望ましい)を講じて管理することが大切です。
弊社は,公称値が 1mgから1,000kg ,精度等級がE2級からM級までの分銅を提供しております。一般的に,50kg から1,000kgの分銅は大型(大質量)分銅と称されており,主として鉄鋼業の分野で使われており,通常,フォークリフトやクレーンなどを利用して分銅の加除又は移動を行います。弊社は,常時、これらの大型(大質量)分銅を供給することが可能です。また,弊社は1mg~20kgのJCSS校正証明書付の分銅を校正するための校正室及び50kg~1000kgのJCSS校正証明書付の分銅を校正するための大型(大質量)校正室も保有しております。
分銅は、円筒型や枕型(“箱型”とも言います)等が存在しており、国際規格(OIML R 111)に準拠するOIML型円筒分銅が主流の傾向にあります。また,計量法(基準器検査規則)で規定される基準分銅も多く使用されております。20kg以下の基準分銅とOIML型円筒分銅の取扱いについては、通常、ピンセットと専用のグリップを利用します。
円筒型の分銅以外に円盤分銅と増しおもり型分銅については、その形状及び構造等の特殊性から実験室等での使用頻度も多いようです。一般的に、円筒型分銅は単体での使用ができますが、複数個の分銅を重ねて使用すると分銅が落下する可能性があり非常に危険を伴います。円盤分銅と増しおもり型分銅には、落下防止の溝があるので複数個の円盤分銅(又は増しおもり型分銅)の積み重ねができる形状になっております。
同様に工場や研究機関の実験室では、フック付分銅や環付分銅などが多く使用されています。さらに、工場の現場ではよく枕型分銅が使われております。枕型分銅は使用する上での利点がいくつかあります。その一つ,現場で手で持ち運びやすく,作業しやすいことです。次に,枕型分銅は安定して重ねられますので、非常に現場に適しています。また,枕型分銅には鋳造分銅が多いので円筒分銅よりコストのメリットがあります。
計量法で規制される基準分銅では、その等級や材質により校正周期が定められております。
特級(F1級)分銅は3年、その他の等級では鋳鉄製又は軟鋼製で1年、それ以外のものは5年です。
JCSS分銅には特段の規定がなく、ユーザー様が校正期間を設定することとなります。
一般的には、まず使用するはかりのひょう量と目量を確認します。
はかりのひょう量に相当する質量の中で、最大許容誤差がはかりの目量の1/3以内となる等級を選定します。
分銅を複数個組み合わせて使用する場合は、それぞれの分銅ごとの最大許容誤差を合計する必要があります。
高精度なはかりではこの条件を満たすことができない場合があります。
お客様の使用場所の状況や用途によって,特殊形状の分銅に関することも求められることがあります。弊社は、ユーザの要望に応じた特殊形状の分銅の設計,製作及び提供への速やかな対応ができます。
一般的に精密品とする分銅は高価なものが多く、使用頻度の低いユーザにとってレンタル分銅は有効性が高いと思います。弊社は多種多様なレンタル分銅についても用意しておりますので、可能な限り多くのお客様のご要望にお応えしていきたいと思います。
お支払方法 | 銀行振り込みとなります。 |
配送料のご案内 | 配送料は別途お見積もりいたします。代引きの対応はございません。 |
納期のご案内 |
通常品は3~10日、特注品についてはお見積もり時に目安納期をお知らせいたします。 JCSS校正証明書付き分銅はJCSS校正申込書を頂いてから校正しますので、さらに数日かかる場合がございます。 |